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11 よい子のおさらい

 ここで、知識の整理をしておきます。
 在日コリアンは、在日韓国人と、在日朝鮮人に別れます。それぞれ、建前上は、韓国と北朝鮮に帰属意識を持っていることになっています。
 しかし、在日韓国人が韓国籍なのに対して、在日朝鮮人は、北朝鮮国籍ではありません。
 ここが、ややこしいんですね。間違えやすい。スピノザも、ハングル板初心者の頃は、よく分からなかったものです。
 でも、考えてみればすぐに分かります。
 何しろ、日本は北朝鮮と国交がありませんから、北朝鮮国籍というのはあり得ないのです。
 ですから、北朝鮮に帰属意識を持つ在日コリアンは、朝鮮籍≠ニいう籍を持つことになります。大日本帝国時代の、朝鮮地方に籍を置いていた人、ぐらいの意味合いですかね。
 もちろん、韓国の憲法によれば、北朝鮮人も大韓民国国民です。ですから、韓国を朝鮮半島唯一の正統国家、として認めている日本政府の立場としては、在日朝鮮人も、本来なら韓国人ということになるはずです。
 で、韓国籍と朝鮮籍の在日コリアンは、コロコロと簡単に帰属を変えます。
 事実、戦争直後は在日60万と言われながら、そのうち40万人ぐらいが在日朝鮮人を名乗っていたようです。
 社会主義の国・北朝鮮に帰属意識を持っていたんですね。
 在日コリアンは、半島南部の出身者が多かったにもわらず、です。
 思えば、社会主義には、輝かしい未来が待っている。そんな妄想が、日本中を覆っていた時代でした。
 それが、今では、朝鮮総連系の在日は、10万人を切っているようです。(一説では、4万人、という話もあります)。
 特に、拉致問題発覚以後は、雪崩を打ったように韓国籍に切り替える朝鮮籍の在日コリアンが多かったようです。
 なんと、一時は、朝鮮総連出身のコリアンが、韓国民団の団長になりそうになる、という椿事まで出来します。
 つまり、民団が総連に乗っ取られそうになる危機があったわけです。
 実現していたら、ちょっと面白いことになっていたかも。
 さて、ここで、少し前に出てきた、特別永住資格について整理したいと思います。
 これは、併合地朝鮮、植民地だった台湾出身などの、かつて日本国籍を有しながら、1952年のサンフランシスコ講和条約により、日本国籍を喪失した者に、特別に永住資格を認める、というものです。

 併合地と、植民地の違いに注目してください。

 朝鮮は併合されたので、終戦前の元朝鮮人は、法律上は日本人と同じ一等国民でした。それに対して、台湾は日清戦争で植民地として獲得されました。そのため、台湾人は二等国民とされました。朝鮮人とは、身分が違ったんですね。
 なのに、コリアの反日ぶりに対して、台湾の親日振りには頭が下がります。これは、先の東日本大震災での、台湾の義捐金額が突出して多かったことでも分かりますよね。
 コリア、と言うか、韓国は……、韓国の義捐金はねえ……。(苦笑)興味のある方は、検索してみてください。笑えます。


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