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12 国より大事な髷

 しかし、これほど〈孝〉を大事にする、と言う割には、韓国人は簡単に整形をします。
「身体髪膚これを父母に受くあえて毀傷せざるは孝の始めなり」
 と言います。
(わが身体は両手・両足から毛髪・皮膚の末々に至るまで、すべて父母から頂戴したものである。それを大切に守って、いわれもなくいたみ傷つけないようにする。それが孝行の始めなのだ)。
(訳文は「先人の生きる智慧」というブログを参考にさせていただきました。ありがとうございます)。
「孝経」の言葉ですが。
 孝って、やはりこういう概念だと思うのですが、韓国人の〈孝〉って不思議です。
 まあ、小倉紀蔵氏によれば、
「儒教の〈孝〉とは、日本の『親孝行』の謂ではない」
(「韓国は一個の哲学である」講談社。p147)
 ということなんだそうですが。
 では一体どういう概念なのかは、この本を読んでも、今ひとつ分かりません。
 でもね、やはり〈孝経〉のこの言葉は、ある意味で民衆に根付いていたみたいなんです。
 李氏朝鮮では、一人前の男性は髷を結いました。
 ところが、1895年12月30日、国王高宗の名前の下、総理大臣の金弘集が断髪令の勅令を出したんですね。つまり、髷を切れということです。
 これが、とんでもない反発を招いたのです。

――憎き日本が優位を誇ろうとも、あるいは王妃が暗殺されようとも(中略)じっと耐えてきた朝鮮人が、髪型への攻撃にはどうにも耐えられなかったのである。――
(イザベラ・バード著「朝鮮紀行」講談社。p459)

 暴動が各地で頻発し、春川では、知事とその部下全員が暴徒によって殺される事件にまで発展します。
 結局、高宗はロシア公使館に逃げ込み、新内閣を組んで断髪令を廃止します。
 断髪令を出した前首相の金弘集は、光化門前で群衆に撲殺され、引きずり回され、死体を切り刻まれます。
 まさに髪を切ることは、〈孝〉に反するので、そんなことを言うやつは殺してしまえ、ということらしいです。
 でも、整形は平気。
 うーむ、やっぱり分からん。なんて不思議な民族だ。
 どっか遠い宇宙の彼方ならともかく、日本の隣にこんな国があるなんて、本当に不思議です。
 さらに、こんな話もあります。度々出てくる、呉善花さんに関わるお話しです。

――月見櫓さんのブログから。
「日韓翻訳チャットを通して見る韓国」
(前略、呉善花さんが、親の葬式に出ようとしたが、反韓国的人物として、入国を拒否されたニュースが書かれています)。
 さて、この「韓国では、「孝」はあらゆる事情に優先する」という前提に基づいて前述のニュースを見れば、「親の葬式に参列するために渡韓した人物を、その言論活動を理由に入国拒否する」という行為が、韓国的にどれほど酷い嫌がらせになるかをご理解いただけると思います。
 子が親の葬式に参列することは、韓国ではほぼあらゆる事情に優先します。韓国人に本当の「情」というものがあるならば、どんなに呉善花氏が気に入らなくても、黙って入国させるのが本当でしょう。
 このニュースから伺えるのは、韓国人に「情」など無いということと、韓国人の後先を考えない短慮さです。
 もし韓国が、呉善花氏の入国に際し「あなたは常々ウリナラを誹謗してきた。本来であれば、韓国にとって好ましからざる人物であるゆえに、ウリナラはあなたの入国を認めない決定をしておる。しかし今回は事情が事情であるによって、特別に情けをかけて入国を認めてやるから感謝しる」とでも言えば、それがどれほど倣岸不遜な物言いであったとしても、呉善花氏は「やはり韓国は、なんだかんだ言っても情のある国だな」と思ったでしょう。
「韓国人の良いところは?」と尋ねれば、返ってくる答えとしてはほぼ唯一と言って良い「情が厚い」という回答も、やはり上っ面だけの薄っぺらであることが、今回のニュースで明らかになったと思います。
「韓国人は人懐っこくて情が厚いんだよ」と思っている親韓さん擁韓さんは大変多うございます。そういう方々におかれましては、韓国人とのお付き合いはメッキが剥がれない程度にとどめておかれるか、メッキが剥がれる前にお付き合いをやめるかになさいますよう、衷心よりご忠告申し上げます。
 韓国人が、情という名前の梯子をいきなり外すような真似をするのは、まったく珍しくありませんので。――

 まあ、ウリの定義のところでも思いましたが、所詮、コリアンの〈情〉なんて、この程度のものだということでしょう。〈孝〉の方も、だいぶ怪しくなってきました。


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