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3 今は何世紀? 日帝呪いの杭

 やはり、朝鮮民族は、今のところ自分たちがあれほど標榜する「民族的な悲劇」、を表象する芸術を持たないようです。
 どうしてでしょう?
 ちょっと不思議ですが、それは、やはり朝鮮民族がちゃんと勇気を持って歴史に対峙していないからなのではないかと思います。
 都合の悪いことは、なんでも秀吉と日帝の負の遺産として、他人に責任転嫁してしまう。自分たち自身の問題として、自省し、自戒しない。
 こうした、歴史に対する不誠実な態度が、かえって朝鮮民族を苦しめているのではないでしょうか。
 そういう、歴史に対する卑怯な態度の一つの例が「日帝呪いの杭」というものです。
 数年前のある日です。ユーチューブで、その動画を見たスピノザは、肝を潰して引っ繰り返りました。
 なにやら、朝鮮半島の気脈(龍脈)を絶つ、呪いの杭を抜いている、というおじさんのニュース・ドキュメントでした。
 荒唐無稽な話です。
 ところが、あろうことか、そのドキュメンタリーを作っているのが、韓国・国営テレビである、KBSだったのです。
「ブログ気持玉」さんの記述を引用します。2007年6月の記事です。

――去る5月29日、韓国の国営放送KBSの朝8時のニュースで、思わず耳を疑いたくなるようなトンデモ報道が行われ、朝っぱらから韓国人の反日感情を盛大に煽り立てていました。――

 どうやら、日帝が、朝鮮民族から偉大な人物が出ないように、風水的な民族精気の気脈(龍脈)を絶つ毒針として、鉄製、石製、木製の杭を気脈(龍脈)を絶つポイントに打ち込んだ。
 そこで、その毒針を抜くために、何人かの活動家が日夜奮戦している、という話のようでした。
 しかし、どう見ても、その鉄製の杭なるものは、登山用の鎖を通す鉄棒にしか見えないんですね。他にも、どうも測量用の三角点ではないか、と思われる物も、呪いの杭として抜いているようでした。
 確かに、平安時代の日本でも、厭魅(えんみ)の呪法=呪いたい相手の人形(人がた)を作り呪う法、なんかがありました。長屋王(ながやのおおきみ)が、この厭魅の法を使ったと讒訴され、自害に追い込まれた長屋王の変(729年)なんかが有名ですね。
 まあ、江戸も、風水的に都として機能するように造成されたという話はあります。
 しかしですねえ、この科学の世紀、鉄腕アトムの世紀、21世紀になっても、せいき∴痰「の民族精気に拘っているって、どんだけ遅れているんですか?
 まあ、我がNHKも、いかれ具合は相当なものですが。あれはあれで、恐らく全共闘世代の反日意識のなせる技で、それなりに一貫しています。反日的で、日本を貶めるから問題なのであって、とんでもではありません。(って、断言できないかな)。
 でも、この日帝呪いの杭はねえ……。本当に、とても21世紀の話とは思えない。
 日本のテレビでも、オカルト番組はありますし、雑誌の「ムー」みたいな例もありますが、みんな眉唾であることは納得済みでやっているわけで。
 NHKのニュースで、人面魚ならぬ人面犬だの、口裂け女の出没、なんてのがあったら、普通は驚きますよね。
 まあ、はっきり言ってディレクターの正気を疑う。
 それを、大真面目でやっているところが凄い。
 この動画は、多分今でもユーチューブで見ることができます。
「日帝 呪いの杭」で検索すればOKです。


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