13 信じる人々
もちろん、なんぼなんでも韓国の歴史学会は、「桓檀古記」を偽書と見なしています。まともには相手をしていません。
ところが、在野の韓国人は違うんですね。
特に、檀君を神の子孫と信じる、檀君系の宗教集団が、韓国には複数存在するらしいのです。
その宗教団体の圧力が凄いんですね。
――(前略)反面「桓檀古記」などを偽書と見る主流学界の意見は大衆の大きな支持を受けることができずに「植民史学」と罵倒されたこともある。詩人キム・ジハ氏などの一部文人らは「古朝鮮の歴史を開かなければ未来のための想像力を刺激することはできない」として「桓檀古記」を擁護している。(後略)――
(朝鮮日報、2009年7月3日)(訳文は2ちゃんねるを使用)。
おやおや。
そりゃあね、日本にも、義経=ジンギス・カン説とか、キリストが、青森県の戸来村で死んだとか、とんでも説はいっぱいありますよ。
でもね、一般人は、そんなもの信じてやしない。
それを面白がる人も、たいていはとんでも説だということを承知の上で面白がっている。当然、その説を教科書に載せろ、なんて乱暴なことは言い出さない。
ところが、韓国の在野知識人たちの勢力というのは、日本のそれとは比較にならないくらい強力なんですね。
おまけに、在野の韓国人といっても、それは本当の一般庶民だけではありません。
右に出ている詩人のキム・ジハというのは、金芝河のことですね。
軍事政権への抵抗詩人として一世を風靡した、韓国知識人の一方の雄です。
彼ですら、この有様ですから、まして一般庶民においておや、です。