4 三大作曲家とKポップ
いや、使っている音が単純なのが、一概に悪い、とは言えません。
例えば、モーツアルトなんて、使っているのは基本、三和音だけです。ベートーベンやワーグナー、さらにはペンデレツキみたいな近代・現代音楽に比べれば、リズムも和声も単純な作りになっています。
でも、モーツアルトは、魅力的です。圧倒的です。
それぞれの好みは別にして、バッハ、モーツアルト、ベートーベンがクラシックの三大作曲家だということに異論を唱える人はいないと思います。
かくいうスピノザも、狂うほどにシベリウスが好きですが、やはりこの三人とは格が二つも三つも違うことには、同意せざるを得ません。
中でも、モーツアルトは天才です。
数百年に一人の、本物の天才です。
はっきり言って、今の音楽シーンに、モーツアルトほどの天才がいるとは思えません。ビートルズが、唯一それに近かったでしょうか。
凡才が、天才に一歩でも近づこうとしたら、やっぱり技術の研鑽が必要ですよね。
ですから、同じポップスなら、より作り込まれた、多少複雑な曲のほうが耳に心地よい訳です。
いわゆるKポップの単調さには、あくびが出ます。
凡人が手抜きをして、いい音楽が作れるはずがありません。
まあ、歌が下手でも、ルックスさえ良ければ売れるというのは、マッチ=近藤真彦を見れば分かりますけどね。(古い、笑)
でも、マッチは、男のスピノザから見ても、歌わないで立ってだけいれば格好いいと思いましたからねえ。
韓流スターは……。
いや、いいな。
たとえ女の子でも、見なくていい。(苦笑)