9 スピノザ、Jポップを聴く
さて、とは言っても、やはり、ここはJポップも聴いてみないと、フェアじゃありませんね。
そこで、今度はJポップを聴いて比べてみることにしました。
選んだのは、まずはGLAYです。
妻から、たかがKポップと比較するのにGLAYはないだろう、と笑われましたが、しょうがありません。
少なくとも、Kポップファンは、少女時代や東方神起が、最高のパフォーマンスを演じることの出来るスターだと主張しているわけですから、Jポップ側からも最高のスターを選ばなければ失礼に当たります。(まあ、こっそり言いますと、スピノザの好みもあります)。
次に、同じような理由から、安室奈美恵。
菅野朋子さん、という方が書いた「好きになってはいけない国」(文藝春秋)という本を読んだことがあります。そこには、安室奈美恵に熱狂する韓国の女の子たちが描かれていました。
そして、彼女たちが、安室奈美恵は好きだけど、日本という国は嫌いだと断言していることも。
そんな訳で、Kポップシンガーたちに、恐らく多大な影響を与えたであろう安室奈美恵は外せないと思いました。
少女たちのグループということで、いささか古くなりますが、SPEEDも取り上げましょう。
選ぶグループが、どうも古くなるのは、歌番組がめっきり減ってしまったので、スピノザが新しい曲を聴く機会がなくなったからです。子供たちが成長して、そういう番組を見なくなったこともあります。
スピノザは、せいぜいコブクロぐらいまでしかフォローしていませんが、彼らをアイドルというのは、なんぼなんでも無理があります。
そして、ダンス・ナンバーということで、EXILEを取り上げましょう。最後に、やはりアイドル・グループということで、AKB48は欠かせないでしょう。
曲目は、GLAY、「HOWEVER」「誘惑」。 安室奈美恵が「You are my sunshine」「Fight together」。SPEEDが「White Love」「Go!Go! Heaven」。EXILE「Choo Choo Train」「LOVERS AGAIN.ISO」AKB48が「Everyday、カチューシャ」「ポニーテールとシュシュ」以上十曲です。
感想は、やっぱりなあ、というものでした。
GLAYを始め、どのバックバンドも分厚いベースを土台に、がっちりした音楽を築き上げています。AKB48でさえ例外ではありません。
まあ、GLAYのTAKUROのベースは、反則ですね。(笑)
上手すぎる、という意味でです。
それに、リズムセクションの技巧が光りますね。Kポップのリズムセクションの単調さとは、大違いで、耳を存分に楽しませてくれます。
その他にも、要所要所にストリングスや、ホーン、キーボードなどがフィーチャーされていて、効果を高めています。
そして、安室、SPEED、EXILEの動きです。安室、SPEEDはきびきびした動きで、EXILEは曲線的な動きの中に、一瞬切り込むように鋭い動きを見せて目を釘付けにします。そう、EXILEは、手練の武士のような動きです。
そして、なんと言ってもボーカルがねえ……。