14 憧れについて
で、スピノザは、前にも書きましたように、映画やドラマは見ません。それで、このおまけは、もう、閉じようと思います。
でも、もうちょっとだけ。
よく、欧米ものの流行は文句を言われないのに、なぜ韓流だけが批判されるのか、と問う人がいます。
日本には、アルファベットや、欧米人の写真が、文化が充ち満ちているではないかと。そっちには文句を言わずに、なぜ韓流だけがあげつらわれるのかと。
反韓流フジテレビ・デモなどの時、よく言われました。
しかし、これは可笑しいですね。笑ってしまいます。
前述の、マイケル・ジャクソンの「スリラー」のダンスと、Kポップ・スター(笑)のダンスとの差は一目瞭然、議論するのもあほらしい。(クラシック・バレエを持ち出さないだけ、スピノザは優しいと思いますよ)。
エルビス・プレスリーや、ビートルズ、アース・ウィンド・アンド・ファイアーやキング・クリムゾンやキッスなどと、Kポップ・スター(笑)の音楽を比較しようなんて基地外沙汰です。
KARAや少女時代と、例えばオードリー・ヘップバーン、マリリン・モンロー、オリビア・ハッセー(個人的な好み)なんかとは、もう比べものにもならない。
ペ・ヨンジュンが、ジェームズ・ディーンやアラン・ドロンと比べられるかと言えば、それは無理でしょう。
疑問に思う方が、どうかしています。(苦笑)
そもそも、アメリカや西欧は、明治の開国以来、日本が追いつき、追い越すべき目標でした。
敗戦後は、アメリカは自動車や電化製品に溢れた生活を送ることのできる憧れの国でした。
フランスには、スピノザが好きな文学の世界でも、サルトルやカミュのようなスーパースターがいました。ドイツには、トーマス・マン、ヘッセ。
クラシック音楽を初めとする、音楽の世界でも同様です。カラヤンや、バーンスタインのような、ルックスも実力も超人的な音楽のスターがいました。
それに対して、韓国に憧れるどんな要素があるというのでしょう?
白人コンプレックス?
それは、スピノザのような五十面下げたオッサンや、同年代のオバサンには、多少あるかも知れません。
でも今の若者には、ほとんどないと思います。
事実、白人スターの近づきがたい雰囲気より可愛い<Aイドルの方がよっぽど好まれる時代ですから。
とにかく、なぜ韓流だけが?
などと言う人は、一度自分の価値観を良く点検するべきだと思います。